西宮市立中央病院

この研修プログラムの特徴

【内科系後期研修の特徴】
専門的な検査や治療手技の習得に力を注ぎ、学会専門医の取得を目指す。

【呼吸器内科】
阪神間の呼吸器疾患の拠点病院として多方面の医療機関からの患者紹介が多く、肺癌、COPD、喘息、肺炎、気胸、間質性肺炎など幅広い疾患と、その豊富な患者数に恵まれています。後期研修において以下の目標を掲げています。
＜検査・画像診断＞
・ 胸部X-P、胸部CT の読影・診断力を習得すること。
・ 気管支鏡の操作、検体採取に熟達すること。
＜治療＞
・ 肺癌の病期診断、化学療法の計画を自力で立案、実行、管理ができること。
・ COPD、喘息の診断、長期管理、急性増悪の対応に熟達すること。
・ 肺炎の診断、起因菌の同定、重症度に応じた治療法の選択に熟達すること。
・ 気胸、胸水に対する胸腔内ドレナージ、挿入、管理に熟達すること。
・ 急性呼吸不全に対する気管内挿管、人工呼吸器管理に熟達すること。
毎週放射線科との合同症例カンファレンスを行っており、他病院研修医の参加も受けています。学会発表、論文作製の指導も精力的に行っています。日本呼吸器学会専門医の資格を取ることが可能です。

【消化器内科】
内視鏡センター及び消化器病センターにて消化器（上部・下部消化管及び肝胆膵）疾患の全般にわたる幅広い知識と、各種検査・治療を効率的に習得できる指導体制をとっています。また、消化器病学会専門医の資格を取ることが可能で、消化器専門医として以下に掲げる知識と技術習得ができるようスタッフ一同サポートしています。
＜上部消化管＞
独力で内視鏡診断ができること、また内視鏡的止血術、胃ポリペクトミー、早期癌の粘膜切除術、内視鏡的静脈瘤結紮術・硬化術、内視鏡的胃瘻造設、内視鏡的逆行性膵胆管造影法などの技術を習得すること。
＜下部消化管＞
大腸内視鏡検査、内視鏡的止血術、大腸ポリープ、腫瘍のポリペクトミー・粘膜切除などの技術を習得すること。
＜肝・胆・膵疾患＞
急性・慢性肝炎、肝細胞癌および胆・膵疾患の診断と治療の計画が独力でできること、また腹部超音波検査、肝生検、肝癌の局所療法などの技術を習得すること。
＜その他＞
消化器癌の化学療法を通じての全身管理。
炎症性腸疾患に対する先端医療など。
毎週外科、放射線科との消化器合同カンファレンスを行っており、CT など画像の読影技術の習得にも力を入れています。その他、学会発表にも積極的に取り組んでおり、一人で発表が行えるよう指導します。

【糖尿病内分泌内科】
当院は、阪神地区における糖尿病・内分泌診療の基幹病院として、集学的・チーム医療を提供しています。糖尿病診療では、軽症糖尿病からさまざまな合併症を有する糖尿病の治療管理を習得するのに十分な症例を経験することが出来ます。当科のプログラムでは入院患者の診療に加え、外来診療にも重点を置いています。インスリン導入を目的として専門外来を紹介受診する症例が多いのが特徴ですので、外来インスリン導入症例も経験することを目指しています。また診療以外に、糖尿病教室での患者教育や糖尿病協会活動の指導、患者会の年間行事に参画することも大切な研修となります。糖尿病専門医、10名の日本糖尿病療養指導士や他部署のスタッフとの連携を大切にして、糖尿病療養チームの一員としての自覚を持って研修してください。内分泌疾患では、高脂血症、甲状腺疾患や骨粗鬆症の診療以外にも、下垂体疾患や副腎疾患の鑑別診断や各種負荷試験を経験して習得してもらいます。

【循環器内科】
高血圧や心房細動などの不整脈の治療、心エコーや心筋シンチなどの検査やペースメーカー植え込みの習得を目標に掲げています。学童の心臓検診など地域医療にも大きく貢献しています。

【その他】
腎疾患、血液疾患、脳血管疾患、免疫疾患などは他の病院の専門施設との協力下に診断、治療にあたっています。
内科全体として、外科、放射線科との合同カンファレンスが毎週行われ、診療科間の強い連携体制がとられています。