西宮市立中央病院

この研修プログラムの特徴

当院の麻酔科は、手術麻酔に加えて、非常に活発なペインクリニック科に特徴があります。
ペインクリニック科は大阪大学麻酔科学教室の枢要の施設であり、充実した研修を受けられることを保証します。

【研修目標】
麻酔に関しては、多彩な症例を対象に、正確な術前評価をし、麻酔計画を建て麻酔を実施し、疼痛管理も含めた適切な術後管理を、独力で行えることを目標にします。これにより、後期研修終了時には日本麻酔科学会の専門医試験の合格水準に到達します。ペインクリニック科に関しては、技術的には基本的な神経ブロックの習得ですが、それよりもあらゆる痛みを正確に鑑別できる診断力の養成を最大の目標にします。これにより、後期研修終了後どのような診療科に進まれようとも、あらゆる痛みに適切に対処できる豊富な臨床経験が培われます。また、日本ペインクリック学会認定施設である当院で1年間研修することで認定試験の受験資格も取得できます。

【診療内容と特徴】
麻酔は、すべての全身麻酔と一部の全身麻酔以外の麻酔をしています。日本麻酔科学会認定の麻酔指導病院で、麻酔指導医1名、麻酔専門医1名、麻酔認定医1名が常勤しています。心臓外科、脳外科以外の全ての外科系を対象に、小児から高齢者まで全年齢層に渡り、様々な合併症を有する症例が多く、初期研修を終えられた方が、術前・術後管理も含めて周術期管理を習得するには適した環境です。ペインクリニック科は日本ペインクリニック学会の認定研修施設です。年間外来患者数が5000人を超える症例の内容は、頸部・腰下肢痛などの筋骨格系疾患を中心に、神経障害を伴う神経因性疼痛から、難治性癌性疼痛・心因性疼痛まで、あらゆる痛みの治療に挑んでいます。外来は、毎日の一般外来の他に、「頭痛・顔面痛外来」「難知性疼痛外来」の専門外来を開いています。神経ブロックは外来以外に、Ｘ線透視下のブロックを実施しています（3回/週）。緩和医療も含めて入院治療も積極的に行っています。また、整形外科との協働により、脊柱管狭窄症・椎間板ヘルニアなどの脊椎疾患に対して、硬膜外内視鏡や脊髄刺激療法などの低侵襲治療も行っています。日本ペインクリニック学会の認定医1名、日本頭痛学会の認定専門医1名が常勤しています。