大学病院
和歌山県立医科大学附属病院
わかやまけんりついかだいがくふぞくびょういん
6名
卒後3年次(月給/年収)
月給 325,000円
和歌山県立医科大学整形外科(以下、当科)では、2年間のスーパーローテートを修了された方が、さらなる整形外科の研鑽を積んで整形外科専門医となるため、4年間の後期研修プログラムを用意しています(注1)。この4年間は原則として症例数豊富な当科関連施設(注2)を1年ごとにローテートして頂きます。4年間で骨折・外傷50例、人工関節手術20例、脊椎手術20例、関節鏡視下手術.20例、小児整形外科疾患(側弯症、CDH、内反足、大腿骨頭すべり症など)10例、骨軟部腫瘍10例などを主治医として治療し、手術の執刀を行うことを到達目標とします。また、研修期間中に主発表者として3回以上の学会発表および1編以上の論文執筆を行うことを義務としています。そこで当科では後期研修プログラムに参加して頂く先生に研修記録ノートを配布して、毎年教室に提出して頂き、内容の点検を行うことにしています。症例に偏りが生じる場合や、到達目標に及ばない可能性がある場合には、各施設の指導医と相談の上、次年度の研修施設の選定に反映させています。
後期研修を修了された方には、さらに整形外科の中のsubspecialtyを研鑽する機会が与えられます。整形外科には骨折・外傷のほか、脊椎脊髄外科、関節外科、手の外科、骨・軟部腫瘍、小児整形、スポーツ医学など運動器全般に及ぶ亜専門分野があります。これらを学問として研究するための博士課程大学院への進学が可能であるほか、手術手技を含む治療技術を学ぶために各分野における国内トップクラスの施設に留学することが可能です。また、当科は海外の施設との交流も盛んですので、最近では米国 Cleveland Clinic(ミシガン州)Dartmouth大学(ニューハンプシャー州)、Emory大学(ジョージア州)、Rady子供病院(カリフォルニア州)などに留学生を派遣し、それぞれの施設で優れた研究実績を残しています。
当科には現在、大学に日本脊椎脊髄病学会認定指導医8名が在籍しており、同学会からクリニカルフェローシップ(注3)とアドバンスコース(注4)の施設認定を受けています。特に最近低侵襲手術としてトピックスである脊椎後方内視鏡手術では国内トップクラスの診療実績を誇っています。関節外科手術も低侵襲手術法をいち早く取りいれ、患者様のQOL早期改善に貢献しています。平成16年度より形成外科部門を設立し、診療ならびに学会活動を行っています。また、和歌山県立医科大学救命救急センターに常勤スタッフを派遣して、外傷を中心とする救急疾患の診療を行っています。骨・軟部腫瘍、関節リウマチ、小児整形、スポーツ医学についても大学ならびに関連施設に専門医を配置しておりますので、希望に応じて各分野の研鑽が可能です。
注1.日本整形外科学会専門医の受験資格は学会入会後6年間の整形外科研修(2年間の卒後臨床研修期間を含む)です。つまり平成16年度から始まった新しい卒後臨床研修システムにおいても、卒後すぐに学会に入会しておけば、最短卒後7年目(和歌山県立医科大学整形外科後期研修プログラムの終了翌年)で専門医試験を受験することができます。日本整形外科学会では、卒後臨床研修期間中の先生のために研修会員という制度(研修会員年会費5,000円、正会員年会費14,000円)を設けています。最初の2年間は研修会員となり、その後退会の申し出がない場合は正会員へと移行する制度です。
注2.当科の主要関連施設は次のとおりです。
【公立及び公的施設】
愛徳医療福祉センター、有田市立病院、海南市民病院、公立那賀病院、那智勝浦町立温泉病院、国保橋本市民病院、国保日高総合病院、国保野上厚生総合病院、済生会有田病院、済生会和歌山病院、社会保険紀南病院、新宮市立医療センター、南紀福祉センター附属病院、南和歌山医療センター、和歌山労災病院
【私立施設】
角谷整形外科病院
注3.日本整形外科学会専門医で脊椎脊髄外科研修を志望するにもかかわらず、その臨床の機会の少ない先生に研修の機会を与えるために設立された制度です。平成17年度は全国で42施設が認定されています。
注4.脊椎脊髄外科を研修希望の日本脊椎脊髄病学会会員が、基本的には手術を含む手技を学ぶためのコースです。平成17年度全国で39施設が認定されています。
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