長野県厚生農業協同組合連合会長野松代総合病院

この研修プログラムの特徴

専門性の高い医療を提供できる整形外科医を目指して
　長野松代総合病院整形外科専門研修プログラムは到達目標を「専門性の高い医療を提供できる整形外科医」としています。2018年度からスタートする新専門医制度に先立ち、長野松代総合病院整形外科では、2006年より独自の後期研修プログラムを確立し運用しています。このプログラムによりこれまでに、6名の整形外科後期研修医が応募し、研修を行いました。すでに4名が日本整形外科学会専門医試験に1回で合格し、専門医として継続して当院に勤務しています。現在は1名の後期研修医が当院独自の研修プログラムにより整形外科研修を行っています。専門医となった4名はそれぞれ専門分野を持ち、国内外の学会発表や英文を含む医学論文を多数報告しています。後期研修中の1名もすでに術者として相当量の手術を経験するとともに、全国規模の学会発表や和文論文作成を行っています。今回の専門医制度の改正により、大学以外の病院においては、初めて独自の専攻医に対して専門医研修の指導を行う施設も多いかと推察しますが、当科では上述のごとくすでに10年以上の運用経験と実績があります。専門医制度は変わりますが、当院ではこれまでの実績に基づいた指導を今後も行っていきます。

　整形外科学は、運動器の機能と形態の維持・再建を目指す臨床医学であり、脊椎、上肢、下肢などの広範な診療領域を扱います。高齢化社会をむかえた我が国においては、運動器疾患を扱う整形外科の社会的役割はますます高まってくることが予想されます。現在、長野松代総合病院には、脊椎、股関節、膝関節、スポーツ医学、上肢（手の外科）、足の外科の各分野に指導医が在籍しています。整形外科のサブスペシアリチィーとしても日本手の外科学会専門医（1名）、日本脊椎脊髄病学会専門医（1名）が在籍しています。一般病院である特性上、外傷に関しても豊富な症例数が経験でき、研修到達度により術者として術前計画、手術および術後フォローの経験も十分可能です。
また、リハビリテーション学やリウマチ学についても、日本リハビリテーション学会指導医（3名）、専門医（3名）および日本リウマチ学会指導医（3名）、専門医（4名）がそれぞれの分野において直接指導を行います。また、学術的指導にも力を入れており、症例報告から基礎的研究に至るまで学会発表や論文の指導を受けることが可能です。

連携施設では、脊椎外科、関節外科、手外科、小児、腫瘍、地域研修などの研修が可能で、それぞれ特色を持った2施設でプライマリーケアから最先端の臨床・研究までを学ぶことができます。特に信州大学附属病院においては、大学病院ならではの高度医療を経験出来るとともに、教官からリサーチマインドの養成をめざした臨床研究の指導が受けられます。
　長野松代総合病院整形外科専門医研修プログラムでは、専攻医のみなさんに素晴らしい研修環境を提供し、個々の能力を引き出して発展性のある研修を目指します。