当院は、大阪駅の近くに位置し地域の基幹病院であり、患者紹介率が60%以上、及び逆紹介率も60%以上、平均在院日数13日前後の地域支援型の急性期病院です。当院の臨床研修上の特色の一つがこのプライマリ・ケア診療部であり、この場で研修医はcommon diseaseの初期診療の研修・トレーニングを行います。具体的には1次、2次までの救急患者を1年目研修医はプライマリ・ケアのスタッフとともに1ヶ月間集中的に日勤帯での診療を行います。この間に月間100~150例の急性期疾患(外傷も含む)の診療に当たり、理学所見のとり方、縫合の仕方等の研修を行います。プライマリ・ケア診療部のスタッフには救急専門医以外に内科、小児科、整形外科の医師がいて、プライマリ・ケアの後期研修医2名も参加しています。2年目研修医は平日夜間と土日祝祭日の救急当直として研修しつつ診療に当たりますが、常に常勤医である『研修医と一緒に救急診療に従事する上級医師』が一緒に当直して、かつそのバックに内科、外科、小児科、産婦人科、脳外科、整形外科、循環器科、ICUの8名の専門医が常時当直しており、常にコンサルトすることが出来ます。また翌朝には、夜間の救急診療のチェックをスタッフ皆で行い、かつ夜間で撮られたCTやMRIの画像のダブルチェックも行っています。この2年間のプライマリ・ケアの研修で、どういった急性期の疾患にもそれなりの初期対応ができるだけの症例数、経験を積むことが可能です。そして、将来どのような方面に進んでも対応できる臨床能力の土台をつくれます。