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更新日:2025年8月12日
OSCE(オスキー)は、臨床実習前に必ず合格しなければならない実技試験です。知識の理解度をはかる「CBT」と同様に2023年から公的な試験となり、医学部のある全大学で同一基準の試験が行われるようになりました。
この記事では、「OSCE」の概要は勿論のこと、評価基準や対策についてわかりやすく解説していきます。
目 次 |
共用試験とは、医学生が診療参加型実習を開始する4年生修了時までに合格しなければならない試験のことをいいます。
知識を評価する「CBT」と、技能・態度を評価する「OSCE」の2つから構成されています。
臨床実習では、医師免許を持たない医学生が一定の医療行為に関わることがあるため、あらかじめ医療知識や技能・態度を評価する目的で共用試験が行われます。
共用試験は医師法改正によって公的に位置づけられ、これにより2023年度からは共用試験に合格しなければ臨床実習に参加できないことになりました。 |
「CBT」から「OSCE」までの間が1週間に満たないこともあれば、「OSCE」の後に「CBT」を実施するなど、大学により時期はまちまちです。あらかじめ自大学のスケジュールを確認し、早いうちに対策をしましょう。
OSCEとは |
OSCEは「Objective Structured Clinical Examination」の略で、客観的臨床能力試験と呼ばれています。臨床実習へと進む前に基本的臨床技能を見極めるための試験となるため、実習が開始される4年生修了時までに、必ず合格しなければなりません。
臨床実習にあたっては、診察や診断に関する能力はもちろんのこと、コミュニケーション能力も非常に重要となります。
Post-CC OSCEとは |
また、臨床実習後にも「Post-CC OSCE」と呼ばれる共用試験を受ける必要があります。2020年度から全国の医学部で実施されており、初期研修に臨むための臨床能力を確認するという位置づけの実技試験です。
Post-CC OSCEは4年時のOSCEでは実施されない「臨床推論」が含まれます。試験の流れとしては医療面接と診察、臨床推論を12分で行い、指導医への報告を4分で行います。スピードと正確性がより求められるため、合格の難易度は上がるといえるでしょう。共用試験実施評価機構(CATO)の用意した共通課題が3問、大学独自の課題が3問出題されます。
下記より、4年生時に受けるOSCEについて記載していきます。
OSCEの試験概要は次の通りです。
大学のカリキュラムによって異なりますが、4年生の8月~2月頃に行われることが多い傾向です。
試験内容と流れ |
OSCEは、以下8つの領域から構成されます。
※令和7年度には「四肢と脊柱の診察」と「感染対策」を加え、計10課題としての実施が検討されています。
医療面接(10分)
↓
頭頸部診察(5分)
↓
胸部診察(5分)
↓
腹部診察/全身状態とバイタルサイン(5分)
↓
神経診察(5分)
↓
救急/基本手技(5分)
試験会場となる大学内に「ステーション」と呼ばれる部屋が複数用意されます。受験者は一定時間ごとに部屋を移動して、各室に示されている実技課題のうちの1つを実施するという流れです。
ステーション内に診察器具が設置されている場合は、必要なものを選んで診察します。(すべての器具を使用するとは限りません。)
また、タイマー付きの時計や、事前に作成したメモ、参考書などは試験会場に持ち込めませんので注意しましょう。
評価基準 |
OSCEの評価は、設定されている課題ごとに行われ、それぞれの課題により到達基準は異なります。評価結果は、患者への配慮、医療面接、診察技能(身体診察)、診察 技能(基本的臨床手技)、救急の5つのカテゴリーに分けて示されますが、最低の「F」評価になってしまった領域があれば、その領域の再試験を受験しなければなりません。
評価の区分は以下の通りで、「A」「B」「C」「F」の4段階で表示されます。「A」「B」「C」は「可」、「F」は「不可」を意味します。
A: 満点または満点に近い
B: 評価カテゴリーまたは課題の到達基準に達している
C: かろうじて評価カテゴリーまたは課題の到達基準に達っしている
F: 評価カテゴリーまたは課題の到達基準に達していない
どの課題においても、多数の項目を用いて総合的に評価が行われます。
また、患者への配慮と身体診察の領域では、カテゴリー内で相補的に評価されます。例えば、神経診察がわずかに不十分であっても、他の、全身状態とバイタルサイン、頭頸部、胸部、腹部、の4領域が十分到達基準に達していれば、不到達評価にはなりません。
OSCEに落ちたら? |
OSCEは全ての課題領域に合格しないと臨床実習へ進めない試験であるため、合格率は約90%前後と言われています。しかしながら、本番に緊張して手間取って、時間切れとなってしまうなど不合格になる可能性もあります。
不合格の場合には合格基準に達しなかった項目だけを再度受験することになります。また、何らかの事由によって未受験の場合は追試験が受けられます。
ただし、再試験で不合格になった場合には、基本的にさらなる試験は行われません。不合格になった場合は臨床実習に進むことができず、進級できない場合もあるので注意が必要です。
十分な勉強と練習を重ねて合格できるよう対策しておきましょう。
ロールプレイのフィードバックをする |
本番を想定して実施するロールプレイでは友人と患者役・医師役を交代しながら、本番さながらのシミュレーションを実施しましょう。診察器具を実際に触れるようであれば、積極的にトレーニングに活用しましょう。時間配分や問題演習を繰り返すことで、試験の流れに慣れ、不安を軽減できます。
患者役(もしくは評価者役)を行う際は、その役になりきることが非常に重要です。気づいた点があっても途中で指摘することはせずに、時間通りにすべて完了した後、フィードバックを行うようにしましょう。また、ロールプレイと同様に大切になるのがフィードバックです。特に患者側でしか得ることのできない気づきについては、医師側の友達へしっかりと共有し、対策ノートにもメモを残しておきましょう。
(2024年8月に医学部5年生の方へ実施したインタビューより)
臨床実習に参加するために必須のOSCE。OSCEは合格率の高い試験ですが、しっかりと対策しておくことが大切です。評価項目を確実に頭に入れ、本番を想定したロールプレイを何度も行うことで、試験当日も落ち着いて課題に取り組めます。OSCEに合格して、医師への道を歩み進めましょう。
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