
更新日時:2025年10月23日
2025年10月23日に2025年度の医師臨床研修マッチング結果が公表されました。今年度の募集定員は10,527人で、昨年度に引き続き若干減少しました。希望順位を登録した参加者の数は9,651名、マッチ者数は8,910名、マッチ率は92.3%と希望順位登録者数は微減となったもののマッチ率は増加する結果となっています。参加者の平均プログラム登録数が3年連続で上昇していることも影響していると考えられます。
(平均プログラム登録数 令和7年度:平均5.22、令和6年度:平均4.62、令和5年度:平均4.35、令和4年度:3.84)
マッチング結果概要

昨年と比べて希望順位登録者数、募集定員、マッチ者数、空席数、アンマッチ者が減少し、プログラム数のみ増加しました。また参加者一人当たりのプログラム登録数は昨年4.62⇒今年5.22プログラムと、昨年よりもさらに多くのプログラムを登録する方が増加しました。
アンマッチ者数 5年間の推移

上記グラフは過去5年間のアンマッチ者の推移です。昨年はアンマッチ者数が大きく減少しましたが、そこからさらに減少し、741名という結果でした。
一方で、一人当たりのプログラム登録数が昨年よりも増えていることから、アンマッチにならないために「候補病院を十分確保できていた方」が多かったのではないかと推察できます。
下の表は、過去3年間のマッチ者のうち、希望順位ごとのマッチ者数と全体に対してどのくらいの割合を占めているのかをまとめた表です。第1希望でマッチする方の割合が昨年よりもさらに減り、第2希望以下でマッチする方の割合が増加しています。特に第4希望以下でマッチした方の割合は12.3%とさらに増加しており、これまで以上に希望通りのプログラムにマッチできない傾向が強まっています。
希望順位別 マッチ者数とマッチ率

中間公表からのマッチ数と前年との比較
各プログラム毎に一覧となっているPDFを作成しました。
今年度中間公表や前年の結果との比較もしやすいためぜひご覧ください。
エリア別マッチング状況
マッチ率を昨年と比較すると、北海道・東北、四国と九州・沖縄エリアで昨年よりプラスの結果となっており、全体的には+0.1%と微増しています。全体で84.6%という結果でした。
エリア別マッチング率ランキング
TOP15までのラインナップはほぼ変わりなく、その中で順位変動がある状況です。
一例を挙げると熊本県(前回26位→今回19位)・京都府(前回8位→今回2位)・福岡県(前回12位→今回6位)・静岡県(前回13位→今回8位)・栃木県(前回12位→今回6位)は昨年から大きく順位を伸ばしました。
特に18位の福井県は前回41位から大幅にアップしました。
大学病院と臨床研修病院の充足率(マッチ者数/募集定員)を比較してみると、2025年度は大学病院は78.0%、臨床研修病院は88.7%、マッチ者数の割合も2024年度比較で大学病院は35.3%→35.2%、臨床研修病院は64.7%→64.8%となっており、前年に引き続き臨床研修病院の人気が高いことが見てとれます。
大学病院と臨床研修病院の結果概要

以下に2次募集をしている病院情報を掲載しているのですぐに確認しましょう。2次募集は競争率が高くすぐに枠が埋まってしまいます。行きたい病院があればすぐにメールもしくは電話で問い合わせをしましょう。
応募に必要な書類や、エントリーシートの書式など病院によって異なりますので、必ず問い合わせをしてから、書類の準備にとりかかりましょう。
アンマッチになったけどどうしたら良いか分からないという場合は、以下の記事にこれからやるべきことを紹介していますので、参考にしてみてください。
また、2次募集の面接までに自分がアンマッチしてしまった理由を振り返るのに、9月26日に発表されているマッチング中間公表結果も以下から確認しておきましょう。
アンマッチにならないために多くのプログラムを登録する方が増え、マッチ率もさらに上がりました。しかし継続して「第1希望のプログラムでマッチできた方」の割合は減少傾向にありますので、希望通りのプログラムにマッチする難易度が年々高まってきている状況が伺えます。
来年以降マッチングに参加する方は、第1希望は特に人気のエリアや病院に集中することを考慮し、第2希望以下のプログラムは候補を1つでも増やしマッチングに備えることをおすすめします。