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キャリア設計、人生設計
皆さんは、後期研修を選ぶために、今日ここにいらっしゃっていると思うんですが、後期研修先を選ぶときに、専門はどうするか、自分は今どうしたいか、決まってらっしゃる方も、全く当てのない方も、いろんな方がいらっしゃると思います。今どうしたいか、今は何を優先させたいか、それから、医師を志したころ、例えば、医学部に入学したときの感動とか、医師国家試験に受かったときの感動とか、初めて解剖をしたときの感動とか、初めて患者さんを助けたときの気持ち、そういったいろいろな気持ちを、もう一度思い出してみてください。
その上で、3年後の自分、今26、27歳だったら、30歳、35歳のとき、それから40歳のときに、自分はどういう医師でいようか、どういうことをしてようか、そういうことを常に、今現在妊娠中だとかそういう予定があるないに関わらず、女性の場合は常に考えていないといけないと思うんです。そのときそのときで、変わっても構いません。これから最愛の人に出会うかも知れませんしね。そしてまた、そのときからビジョンは構築し直せばいいんですから。

女性には30代に子供を産むという、男性医師とは圧倒的に違うことがあるので、男性医師よりもっと、漫然とではなく、流されないで、きちんと自分のビジョンをもって、どうしていくのかを選ぶべきです。先ほど、病理の女性の先生もお話されていましたが、臨床から少し離れたところに身をおくという選択もひとつだと思いますし、自分は頑張るというのもひとつの選択だと思います。あるいは、自分は外科医になりたくて医者になったという女医さんもたくさんいらっしゃると思いますから、そういった気持ちを優先させて頑張るのもいいでしょう。

後期研修先の先生たちは、勧誘はしていても、女性がたくさん入ってきてしまって、一斉に産休をバラバラと取られると、病院として機能しなくなります。産休中は給料も出ますので、病院側としても、経営側としても、女性の医師にはそういったことをしっかり考えた状態で入ってきて欲しいだろうな、と思いますよ。
ロールモデルとなる女性の医師がいるといいですよね。最近は、ご家族にドクターじゃない家系のご子息、ご息女が非常に多いので、身近に子供を産んで仕事を続けている女性のロールモデルがなく、悩まれるようです。親や親戚の中に女性のドクターがいればいいんでしょうけど、そうじゃない場合は、できれば誰かロールモデルとなる女性が、空想の世界じゃなくて、現実の世界にいればいいですね。それは反面教師であってもいいとも思います。

今ブースを少し見てきましたが、そのあたりのことをしっかり謳っていらっしゃる研修病院はないなぁと思いました。それは、うちの女子医大も含めてで、実は今悩んでいるところです。産休は、労働基準法の産休が取れるのか、延長できるのかできないのか、育児休業についてその研修はどう考えているのか。それから、法律では育児休業は1年間取得できる権利があります。ところが暗黙のうちにそれを認めている病院もありますし、「そういう育児休業をとった先生はいないよ」と一言で片付けられてしまう病院もあります。後期研修先がこうした問題について、どのような考え方でいるのか、ということも考えなければなりません。

病院によっては、看護婦さんや医療従事者のために、公的な保育園ではなく、私的な保育園をもっていらっしゃる病院もありますから、すぐ妊娠して子供が欲しいと思っていらっしゃる女性の先生がいたら、保育園が併設されているのかどうか、例えば看護師さんたちが産休をとるときはどうしているのか、ブースで聞いてみるのも一つの手かなと思います。女性として、こういうことに対して、しっかりと遠慮せずに聞くべきではないでしょうか。
子供を、後期研修中の5,6年の間に産みたいとか、予定があるとか、今すぐ入局するわけではないのですが産むとしたらどうですか、など、しっかり聞いてみてください。
研修受け入れ側としては、これだけ女性の数が増えていますので、研修医の出産とか、産休とか、育児休業に対して、どういう方針で行くのかを明確にしておかなければならないでしょう。それは我々女子医大も含めて、言えることだと思います。

「女子医大だから、女医さんはすごく働きやすいんでしょ?」そう言われる方がいます。こんなこと言うと入ってこなくなっちゃうかもしれないですが、現時点では、実はそうじゃないですね。女性が多いということは、女性にエクスキューズすると、病院が全く動かなくなる。だから、逆に、キツい面もあるんですよ。
ただ、社会に何とかしてもらう前に、一つ一つの後期研修先が、これだけ増えた女性の医師に対して、どういう方針で行くか、ということを、ある程度、段々にでも、明確に打ち出していかなければならないと思います。そういうことを明確に打ち出して、「どうぞ女性の方いらしてください」という大阪の病院もあります。それは大事なことなんじゃないでしょうか。

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