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「尊敬できる先生との出会いは、研修医として得た貴重な財産です」
聖マリアンナ医科大学病院 勝岡 由一 先生
初期研修:大学病院
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Profile

勝岡 由一 先生(1978年生まれ)
  • 2009年3月   聖マリアンナ医科大学医学部卒業
  • 2009年4月~ 聖マリアンナ医科大学病院

初期研修先選びについて

聖マリアンナ医科大学病院 勝岡 由一 先生
Qどのようなことに気をつけ、また情報収集をされていましたか?
5年生の半ばが過ぎた頃から卒後研修について何となく考え始めたのですが、初めは大学病院に残るよりも、外へ出た方がいいかな、と漠然と考えていました。また聖路加国際病院や日赤医療センターのような有名病院で研修をすれば、「スーパードクター」を目指せるかな、とも思っていました。
病院見学やBSLを通じていくつか病院を回ってみたのですが、やはり有名病院で働く研修医はオドオドせずにバリバリ働いているように感じられ、特に夜間当直で来院する患者さんに次々対応する姿は、大変魅力的に映りました。
実際に見学した病院としては、海外留学ができるという湘南鎌倉総合病院や友達に誘われた佐久総合病院、また私はどちらかというと高度医療よりも地域医療に興味があったため、縁あって訪れた長崎県五島 中央病院の離島医療見学企画というのもありました。
優秀な研修医に魅了される一方で、どこの病院でも研修医に出来ることには大差ないと考えるようになっていました。例えば保険医療やEBMなどはどこでも当然の前提であり、また研修プログラムにも目立った差異が感じられず、結局6年間お世話になった大学に対する恩返しの意味も込めて、大学病院に残ろうと思うようになっていました。

大学病院での研修について

聖マリアンナ医科大学病院 勝岡 由一 先生
Q 初期研修を卒業大学で受けることについてはどのような感想をお持ちですか?
私の世代より以前は、卒業後、聖マリアンナ医科大学に残る者は4割程度という傾向だったのですが、私の代では8割が残りました。
大学病院へ進んでの印象ですが、学生時代から知っている顔が多い環境は、働き易くてよかったかなと感じています。ちなみに研修は2ヶ月ごとのローテーションで、2010年1月現在、5つ目のローテーション中です。当直は月4回(週1回)がDutyで、科によっては体育会のようにノリのよい医局もあります。
また大学病院のよいところの1つは、継続的に「ライバル意識」を持って生活できる点だと思います。たとえば1人、2人しか同期のいない施設であれば、研修が始まればまもなくお互いに顔を合わすことさえなくなってしまうかもしれません。けれども多くの同僚に囲まれて一緒に勉強をしていれば、たとえば知り合いが「エコー検査ができるようになった」という話を聞いただけで、自分もがんばろう、という気持ちになったりします。
なお大学は雑用が多いという噂は、残念ながら本当だと思います。ルートを取る、指示書を書く、といった様々な業務をこなしていかなければいけません。但しそれだけのことを経験しているため、他に移ったときにそういった業務を労せず行えるという面もある、と私は思います。基礎練習と考えれば、STEP by STEPで勉強をするよい機会だと言うこともできますし、結局は本人次第という部分が大きいのではないでしょうか。

その他

聖マリアンナ医科大学病院 勝岡 由一 先生
Q これまでの研修期間で、どのようなことが最も印象的でしたか?
腎臓内科を回っていたとき、他の科から患者さんが紹介されてきました。治療過程で心不全、腎不全を併発しており、生活や社会的背景が複雑だったこともあり、始めは腎臓内科の先生方もしばらく頭を抱えられていました。ところが10~20分程経過して、突然1人のオーベンが宣言しました。
「・・・よし。この患者さんを歩いて家に帰す!」
その後、医局長でさえ回復を不安視していたその患者さんは、治療の結果、実際に車イスで家に帰れるまでになり、私はその一連の経験を通じて、そのオーベンの先生に尊敬の念を抱くとともに、それまでまったく興味のなかった腎臓の分野が面白いと思えるようになりました。
また将来どの科へ進んだとしても、指導者として研修医に「この患者さん、絶対に歩いて家に帰すぞ。一緒に頑張ろう。」と言える医者に、なってみたいものだとも思うようになりました。学生時代には回らず初期研修で初めて体験した腎臓内科で、尊敬できる先生に出会えたことは、大学病院に残って得た貴重な財産の一つです。
Q 後期研修以降については、どのようなご予定ですか?
聖マリアンナ医科大学病院での研修を予定しています。腎臓内科に進むためには最低でも循環器内科の知識が必要ですので、出身大学で働いている利を活かして、医局の先生にいろいろと教えてもらいながら勉強したいと思っています。
また一般に医局間の交流は難しいとされますが、私たち研修医は仲間意識も強く、活発な情報交換が出来ています。今後も壁を作らず、積極的に情報交換しながら、一緒に成長していけたらと思っています。 そうしてできたネットワークを基盤にして、将来は希望する地域医療の道へ進んでいきたいと思います。
Q 最後に後輩の方などへメッセージをいただけますでしょうか。
私は以前、医者になることが不安でした。しかし実際に働き始めてみると、結構何とかなるものだと感じます。上の先生方がしていることは、「とてもすごいこと」に見えてしまうものです。特に研修が始まって最初の1ヶ月は、点滴などでも非常に不安を感じるものです。それでも万一小さな失敗をしてしまったとしても、普段から笑顔で患者さんと接していれば、笑顔で返してくれることもあります。私は医者だからこそ、ニコニコしていたいと思っています。「何とかなる。」そう思って、まずは医者という仕事を楽しみましょう!

次回の「Runners~研修の現場から」もお楽しみに。

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