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- Runners~研修の現場から
- 第3回
- 「初期研修では人間形成も大切です。」
- 舞鶴共済病院耳鼻咽喉科勤務 徳永 貴広 先生

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Profile
- 徳永 貴広 先生(1975年生まれ)
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- 2005年 富山大学医学部卒業
- 2005年度~2006年度 富山県立中央病院初期研修医
- 2007年度~ 福井大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科医局員
- (2008年度~ 舞鶴共済病院耳鼻咽喉科勤務)
初期研修先選びについて
- Q 研修先を選ぶ際に、どのようなことを心掛けましたか?
- 私は新制度が始まって二期目なのですが、それまで義務ではなかったスーパーローテートがプライマリケアを目的として必修化されたこの機会を活かそう、という思いがありました。2年間では各科を深く学ぶことは難しいため、研修先を選ぶ際に重視したのは「様々な疾患の患者さんを診られる」ことでした。
- Q いつ頃から情報収集を始め、何施設くらい見学されましたか?
- 5年生から始めました。まだマッチングシステムが流動的で、制度がどうなっても対応できるよう、早めに動こうという雰囲気が、当時の学生の中にはありました。
見学は5、6施設、富山県内がほとんどです。研修に力を入れている京都の病院等も訪れましたが、大学病院は富山大学のみでした。 
- Q 富山県立中央病院を選んだ決め手は何でしたか?
- 学生時代を過ごした富山県は、尊敬する先生もおられて、また妻の出身地でもありますので、第一候補地域でした。中でも県立中央病院には、擦り傷から心肺停止の人までが毎晩のように運ばれてきます。そのような中で大勢の指導医が研修医をサポートしているため、患者の振り分けや初期対応の能力を身につけるには相応しい病院だと思いました。
都会の病院は症例が多い点で魅力的ですが、無理に地方を出る必要はないと思います。「十分な症例数」、「優秀な指導医」、「質の良いスタッフ」などが整っていれば、本人のやる気次第でよい研修になると思います。県立中央病院は良いスタッフに恵まれていました。
例えば、研修が始まって間もない時期に、夜間救急で看護師さんと2人きりで初期対応をすることがありましたが、運ばれてくる患者さんに対して処置の仕方も分からなければ、病院の仕組みも指示すべき内容も分かりませんでした。そんな研修医を何人も見ている看護師さんはそれとなく伝票にチェックを入れてみせてくれ、現場での医師の動き方を覚えさせてくれました。
後期研修先選びについて
- Q 研修先についての情報収集や福井大学を選んだ決め手について教えて下さい。
- 後期研修では、専門となる耳鼻咽喉科の知識や手技をより深く学べる施設で研修がしたいと思っていました。見学に訪れたとき、教授はじめ医局の先輩達が親身になって研修医を指導している姿に惹かれました。手術などの手技も「やらせてみせて教える」環境が整っています。教授の専門である鼻アレルギーや悪性腫瘍にも興味がありましたので、それも1つの動機になりました。
その他

- Q 研修やその他について、初期研修医時代の生活を振り返ってみて如何でしょうか?
- 選択期間中、私は耳鼻科を3ヶ月、皮膚科や整形外科など今後あまり診られないであろう科を3ヶ月選択したのですが、必修科を含め、レベルの高い先生が大勢いらっしゃいました。研修医はカンファレンスでプレゼンをするのですが、そこで各科の先生がそれぞれの立場から質問をしてくれたり、逆に疑問に答えてくれたりします。厳しい指導もありましたが、お陰で大きく成長できたと思っています。
また、同期の研修医の仲が大変良く、月1回は定例で飲み会をしていました。忙しい隙間をぬって診療科について情報交換したり、素朴な疑問について話し合ったりする経験は貴重でした。研修修了後も、年に1回くらいの頻度で集まっています。 - Q 徳永先生が発足に尽力された「富山県研修医会」とはどのような会でしょうか?
- 発端は研修医の懇親会でしたが、これを機に「大学病院を中心に富山県の臨床研修を盛り上げたい」という声が高まりました。ゆくゆくは「県や県医師会に提言を」という意見もありましたが、初期研修医は2年で総入れ替えとなってしまうこともあり、そこまでは至りませんでした。現在も県医師会の協賛で、年1回の開催を続けているようです。私も興味深く見守っていますが、今は運営等には関わっていません。
後輩の皆さんへのメッセージ

- 初期研修医時代は、知識や技術以上に、医師として人間形成をしていく時期だと思います。そのためには、いろいろな人から学ぶ姿勢が大切です。学生時代は、私も「周囲のスタッフに学ぶ」という発想が希薄でしたが、臨床現場を体験した今では、その大切さを実感しています。有名病院でなくても十分できることです。時には耳に入る言葉で落ち込むようなこともあるかもしれませんが、後々振り返って、そのとき言ってもらってよかったと思える日が来ることでしょう。
次回の「Runners~研修の現場から」もお楽しみに。


