Runners~研修の現場から

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「目の前の患者さん一人一人への対応の積み重ねで、多くの方の助けになれる医師になりたい。」
福井赤十字病院初期研修医  加畑 大輔 先生
初期研修:市中病院
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Profile

加畑 大輔 先生(1984年生まれ)
  • 2008年医師免許取得
  • 2008年度~2009年度 福井赤十字病院初期研修医

初期研修先選びについて

Q 研修先を考え始めたのはいつ頃でしたか?
ポリクリが始まった5年生の終わりから6年生の頭にかけて、研修について考え始めました。
Q どのように選択肢を絞り込んでいったのでしょうか?
福井で医学部時代を過ごしましたが、マッチングの時期には県内の病院へ進むことを決めていました。今振り返ると6年生のとき、社会人入学をしたクラスメートに聞いた、「環境がいっぺんに2つ変わると非常に苦労する」という言葉が、当時の私の思いを的確に表現したものだったような気がします。
イラスト
Q 県内にも病院はいくつかありますが、なぜ福井赤十字病院に?
福井には大学を含めて研修施設が7つしかなく、ポリクリですべて回ることができました。将来の専門以外にも広く各科の特徴を理解したいと考えていたところ、日赤のSCU(脳卒中センター)を知り、神経内科と脳外科が大変仲が良いと伺いました。一般に別の診療科同士は、同じ症例を異なる方針で扱うことが多いそうですが、同センターの存在は両科間の協力体制を機能させ、研修医も診療科に縛られない勉強ができるというのです。ちなみに、そういう話をしてくれる初期研修医の先生に出会えたことも大きかったですね。そして実際に、どの疾患がどちらの診療科の担当であるのかといったことが、カンファレンスで非常によく整理されていました。お互いの領域について質問し合う様子がしばしば見られますし、神経内科をローテート中、脳外科の先生から呼ばれて手術室へ向かうこともありました。

後期研修先選びについて

Q 後期研修先についてはどのようなご予定ですか?
初期研修から後期研修への環境変化は、医学生から研修医ほど大きな変化ではないのではないでしょうか。東京はたくさんの症例が経験でき、情報も集まると聞きますし、私の場合は知り合いが多く住んでいるという理由もあって、関東での研修を考えています。
Q 大学と市中病院のいずれを志望されますか?
後期研修後は、臨床医として幅を広げておくためにも一度大学で研究をしたいのですが、将来福井で働くことを考えると関東の医局に所属すべきかどうか迷っています。マイナー科であれば、大学がいいと思うのですが、最終的には福井で臨床に従事するつもりですし・・・。

研修を通じて医師として成長したと感じたきっかけについて

Q これまでの研修で、ご自身が成長したと感じたのはどのようなときですか?
技術面と気持ちの面とそれぞれありますね。 技術面では、麻酔科を終えたときに、ひと山越えたような感覚がありました。福井日赤は研修に関しては比較的穏やかな病院だと思いますが、麻酔科では厳しく管理されました。シート作り、担当患者さんの訪問、カンファレンス、と指導医の先生から連日厳重なチェックを受け、圧迫面接が毎日続くような3ヶ月間でした。そんな日々を終えると気持ちは解放感で一杯だったのですが、いつの間にか「武器」が増えていて、呼吸の止まった人を見殺しにせず、「つなぐ」ことができるようになった自分がそこにはいました。それは本当に自信につながりました。
一方、気持ちの面では、患者さんに名前で呼ばれた経験が印象的です。嬉しかった一方で、自分が「見られる」存在であることに気づかされました。「恥ずかしいことはできないな」と思った瞬間です。

研修で苦労したことについて

Q 研修中、苦労したことなどはありますか?
ここの救急はICU型なのですが、私が担当しているときに、たとえば「喘息の薬を出して欲しい」という患者さんが来院されたりします。こんなとき言われるがままに何でも出していいものか、初めのうちは自分の中にまったく前例がないため、非常に困りました。研修医は誰もが必ず一度は通る道でしょうね。また来院された患者さんを担当している先生が、現在の症状を診るべき領域の先生ではない場合、私が各診療科の先生方に問い合わせて回るということもあり、それも苦労しました。

後輩の皆さんへのメッセージ

Q 研修中、苦労したことなどはありますか?
施設全体の教育意識が非常に高く、すべてが理想的な研修先というのはごく一部だと思います。見学して気に入った施設で出会う先生方から一生懸命に吸収すれば、研修医は十分多くのことが学べるのではないかと思います。
Q 最後になりましたが、加畑先生の描く医師像を教えていただけますか?
少しでも人の役に立てる人になりたい、というところでしょうか。医師として生活し始めて、改めて患者さんは自分の力で治癒していくのだと感じています。その意味で医師にできることは限られていますが、任せてもらう部分について、一生懸命貢献できればと考えています。

次回の「Runners~研修の現場から」もお楽しみに。

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